2008年5月31日土曜日

Google × NHKスペシャル

Google, 1600億5000万円でYouTubeを買収

NHKスペシャルで特集を組んでいたが、

日本の大手マスメディアを使った、

広告活動としては素晴らしい宣伝効果。

YouTube: Google革命の衝撃 6/6

もちろん、YouTubeで見られる。これは、スバラシイ。

この、最後に出てきた、"Google政府"、"株式市場をコントロール"など

大きな目標を掲げている。思うに、信頼と善意で成り立っている現在の

グーグルが、大きな権力を持ちつつある。

国家権力と均衡するほどに強大になれば、

その境界で公正に関する議論が多発するだろ。

どのような種類の問題だろうか。


Googleはなぜ、公正であり続けるのか、そんなことはないはず。

国家権力が介入するような、不正や汚職、腐敗が発生しえないと

は誰もいえない。ここでも、公正に関する議論が起こるだろう。

ネットの自由な空間がどれほど、国家権力から自由なのだろうか。

または、自由であるべきなのだろうか、と。

iPhone or gPhone ?

彼のプレゼンはすごいらしい、ショーのようだ、

といった話をよく聞くが、なるほど、いろいろ

あって、おもしろい。

それに、なんだか、感動するし、かっこいい。

この、なんだか、ってとこが日本にはナイんだな。

youtube: Macworld 2007- Steve Jobs introduces iPhone - Part 1
iPhone登場の、この熱狂ぶりといったら、アメリカのノリ。


youtube: Introduction of the Apple MacBook Air (MacWorld 2008)-Part 1

これは日本でもCMで放送されたAir Book。





余談だが、

Google Phoneがでるとか、でないとか。

youtube:Google Phone FIRST LOOK!?!

参照:「Google Phone」の発表は2週間以内

2008年5月30日金曜日

茂木健一郎考

ポピュラーサイエンティストとしての。


徹子の部屋 茂木健一郎 1/3

徹子の部屋 茂木健一郎 2/3
徹子の部屋 茂木健一郎 3/3

文化人としての。



茂木健一郎×白州信哉×千宗屋 1/3

茂木健一郎×白州信哉×千宗屋 2/3
茂木健一郎×白州信哉×千宗屋 3/3

ソニー × クオリア

違和感があったのだ。

なぜ日本がiPodやiPhoneが作れないんだ、という嘆き。

いや、でも、日本だって、試みているはずだろう。

というわけで、ありました。

あの、茂木健一郎が参加していたとは。


「高篠副社長は、「ものづくりをもう一度見直さなければならない」とし、「作る」、「造る」、「創る」の3つの「つくる」を掲げ、「価格競争などに終始しているうちに単に“作る”ということに終始してしまったのではないか? 再び創造する“創る”に変えていかなければならない。そうした中で、ソニーのドライビングフォースとなるクオリア製品を創り上げて行きたい」と述べた。


 また、「高い技術と、技術者の“こういうものがつくりたい”という執念が組み合って、はじめて人の心を感動させる製品となる」とし、高い技術と匠の融合した製品こそが「QUALIA」であると解説した。」
 参照:ソニー、「感動創造」に向けた新ブランド「QUALIA」

「“QUALIA(クオリア)ムーブメント”

ソニーは創業以来、エレクトロニクス、ゲーム、映画や音楽などを通じて、人がこれまでに体験したことのない未知なるクオリア(感動、人を惹きつけるもの、驚きや愉しみ)を常に創り出してきました。

ソニーはお客様とソニーをつなぐ全ての活動において、クオリアを生み出す会社であり続けることを目指してまいります。
エレクトロニクスにおいては、人の感性に触れ、感動価値を創造する開発・製造からマーケティング、サービスまでの全ての“モノづくり”を通じて、“QUALIAムーブメント”を具現化してまいります。」
 参照:QUALIAムーブメントのホームページ

さて、失敗した理由はなんだろうか。

「失敗に終わったソニーの「QUALIA」プロジェクト,
どうすれば成功したのか---高級家電に挑むための貴重な糧」
 参照:日経ものづくり

2008年5月25日日曜日

フォトリーディング講座(一ヶ月経過)

あ、もう一ヶ月。

さて、何冊読んだかな、ふむふむ18冊とな。

ブログに書き込んでいない著書に週刊経済誌を

あわせると一ヶ月、30冊ほど、

一日にしておよそ90分ということになろうか。

当初の誓約、100冊には遠く及ばず、かといって、

別に苦もなく30冊は上出来としておこう、そうしよう。


さて、高速リーディングに思ったより時間がかかるのは、

「目的」がないからだと思うのだが、すなわち

ある目的を解決するために情報を探している場合などは

すぐに読めるが、

そもそも、そこから何か新しい示唆に富む考えや論考を

読ませて頂こうという態度からすれば、高速リーディング

は本質的に違う作業になってしまう。これがわかってなかったから

当初一冊、20分で完読と、根拠もなく決めてしまったのだ。



さて、先ほどの情熱大陸「勝間和代」さんの放送で、

見開きページ、6秒で読んでいる姿。

「速いですね。」

「え、だって日本語ですものね。」

かのようなやりとりがあったが、

さて、このフォトリー講座に出席した人なら

誰しも思うはずの、この「6秒」の謎。


①フォトリーディングしている説
②スーパーリーディングしている説
③高速リーディングしている説

①は6秒もかけないので、否定。

②少数説(個人的にはこれだとも思う?)

③有力説 この場合、文章の難易度が非常に易しい、または、重要度が低いため、速く読む。(この理由ならありうる。)または、そもそも普通の読書が速いので、高速リーディングで終始読んでも、これが普通の速さ。(この場合何かフォトリーディングとは別の速読技術を習得しているということになる。)

つまり、フォトリーディング講座では、高速リーディングについては、

全くといっていいほど、触れていなし、そもそも個人差が一番でるのはココだ。

では、高速リーディングのスピードを上げるにはどうすればいいのか。

この課題にも真摯に向き合えば、さらに速く情報処理ができるだろう。

18冊目 林 信行『iPhoneショック ケータイビジネスまで変える驚異のアップル流ものづくり』(日経BP社, 2007)

これはとても示唆に富む本だ。

appleとはどういう企業、そこで働く知人に聞くような

人当たりのいい本だった。

さて、appleとの比較で見えてくる、日本企業というのが、

最近の林氏著書の定番となっているが、

本書も同様に、

「いつかは変わらなければならない」(p.234)

という。もちろん、日本企業についてだ。

曰く、「出発点を見極めるには、今いる業界の慣習や常識を一度忘れるべきだろう。」(p.244)



林 信行『iPhoneショック ケータイビジネスまで変える驚異のアップル流ものづくり』(日経BP社, 2007)





余談だが、

apple storeに何度も足を運んで実際にiPhoneを触って遊んでみたが、

確かに、おぉーおもしろい!なんだこれは!と5分以上は熱中したが、

実際買うか、実用的に使うか、といえば、個人的にはNOだ。

文字は打ちにくいし、NotePC+EMで外出先でのインターネット生活は楽だし。

できれば、EMのネットと携帯を合わせた安い料金で出してくれれば、

すぐに携帯キャリアからオサラバを検討すると思う。

2008年5月24日土曜日

マーケティングの障壁

以前、フォトリーした『キャズム』と同趣旨の調査があったので。

「マーケティングの投資対費用効果を改善する上で必要なのは?」

という質問に対して、

85%-分析結果に基づいて素早く行動すること
70%-投資効果の定義について社内の共通認識を変えること
67%-これまでの仕事のやり方を変えること



このような調査結果を受けての、

「マーケティングの障壁は「情報」より「組織」だ!」

とは、キャズムの著者と同じ意見のようだ。

出所:ボストン・コンサルティグ・グループ「米国におけるマーケティング最高責任者への調査」

「特集:世界で稼ぐ「和魂商才」」『日経ビジネス』(2008.4.21)(p.42)

GDPと一人当たりGDP

今週の日経ビジネスの特集に「世界の賢者が明かす」と題して

ウォーレン・バフェットのコメントがあったが、

なるほど、と思った記事を一つ。

「米国の人口は毎年1%ずつ増えている。GDPが0.5%増だとすると一人当たりGDPは減少していることになる。この状態が100年続いたら米国は恐ろしく貧しい国になっているだろう。」
『日経ビジネス(2008.5.26)』(p.30)

さて、日本は。

参考資料
OECD諸国の一人当たり国内総生産

2008年5月22日木曜日

17冊目 小川,林『アップルとグーグル 日本に迫るネット革命の覇者』(インプレスR&D, 2008)

端的に両者の共通点を

「この両者が決定的に似ているのは、帰納法的に考えるのではなく、演繹法で事業を考えていることだ。つまり、何かの理想の世界、こうであるべきだという確固たる想いがあり、どんな紆余曲折を経てもそこにたどりり着くんだという、理想に対して殉ずる決意があるところだ。」(p.196)

他方で日本企業の多くは、いわずもがな、と指摘しているのは、

最近のapple書では何度も目にしているところだ。

それほど、日本企業というのは奇特なのか、危篤なのか。

参考:
googleの理念


小川,林『アップルとグーグル 日本に迫るネット革命の覇者』(インプレスR&D, 2008)

2008年5月18日日曜日

16冊目 岡嶋 裕史『iPhone 衝撃のビジネスモデル』(光文社, 2007)

「おそらくiPhoneは成功するだろう」(p.210)

このような、大胆な予測は、およそ本書に似合わず、

むしろ、著者は、関東学院大学経済学研究科の准教授

として、アップルへの好意的なまなざしを感じさせつつ、

すべからく批判的で分析的な思考が展開している。

例えば、iPhoneの前面タッチパネルの価値について

「これはユーザーにとってディスプレイであり、インターフェイスでもある。限られた空間を二重の意味で満たすことによって、価値を乗じたのである。」(p.135)

また、情報を囲い込むことでビジネスが成立していた環境に対して、

ウェブの発達により、情報の持つ価値が共有され希薄化されるという

傾向を見据えつつ、「だが、情報が直接的に金銭的価値に還元されることが、予め排除された社会システムを作り上げてしまっていいのだろうか。」(p.168)

と疑問を呈し、

「情報の持つ直接的価値がゼロになる社会を作ってはいけない」(p.177)

と結論付けている。

さらに、Web2.0について

「Web2.0とはウェブの理想的な姿(セマンティックWeb)がなかなか現出しない状況に業を煮やしたユーザが、統合的な世界標準規格や巨大なソフトウェア産業の力を借りずに、自分たちで擬似セマンティックweb、仮想セマンティックwebを作ろうとしている状況であり、ウェブの進化の歴史の中で転換点になる出来事だったことは間違いない。」(p.45)

と定義している。

著者は、セマンティックwebが理想であり、正常な姿であるという考えをもとに

主張を展開しているが、それがどのようなものかは、本書では明らかにはされていない。

そして、web2.0ビジネスで勝者になれる可能性のある企業とは、

「1.先行者で、オールマイティなニーズに対応できる大資本を持つ組織。2.自社でしか用意できないスーパーニッチを保有している組織。いうまでもないことだが、こうした製品やビジョンを保有している企業は、リアルにおいても十分に競争力を持つのである。web2.0はそのプロセスを円滑に進めるための手段として機能しているだけで、web2.0自身がビジネスを生み出しているわけではない。」(p.65)

上記の「web2.0は単なる手段説」は、『ビジョナリカンパニー2』の第七章「新技術にふりまわされない」で展開される、インターネットという新技術に対する態度と、その冷静さが、酷似しているように思われる。

岡嶋 裕史『iPhone 衝撃のビジネスモデル』(光文社, 2007)

2008年5月17日土曜日

15冊目 中島 聡『おもてなしの経営学 アップルがソニーを超えた理由』(アスキー, 2008)

これはタイトルの印象を裏切り、とても興味深かった。

経営学というタイトルだから、学問的に論じているのかと

思ったら、対談だ。本書は、数ヶ月前に出版されたもので、

過去のブログと対談の形式でまとめられており、最新の知見や

考えが、手に取るように読め、スピード感を感じる。

主張は興味深いものが多く、これからのインターネット、

ハード・ソフトウェアの10年を考えさせられる。

例えば、国策である地上波デジタルへの移行について

「光ファイバーがここまで普及した今、電波で送るのは離島などの僻地だけにしておき、人口密集地には光ファイバーで送るほうがはるかに経済的でサービスとしてもいいものが提供できることは明白である」(p.65)

次に、競争力の源泉としての日米の企業文化と教育環境だ。

「この時代にいちばん必要なのは「ビジネスのことがわかる技術者」であり、「ITのことがわかる経営者である。これから何が必要とされて、次に何をしなければならないかをしっかりと「時代の流れ」をとらえて読む力が、この業界で生き抜くために不可欠なのだ。」(p.76)「特に、IT業界で身を立てようという学生の中には、コンピュータ・サイエンスの学位に加えて、同時にビジネスの学位を取得してしまう強者もいる。」(p.78)「米国のマイクロソフトで働くようになって最も強く感じたのは、日本にはごく少数しかいない「ビジネスのことがわかる技術者」「ITのことがわかる経営者」がたくさんいることだ。」(p.77)「「僕はエンジニアだからマーケティングは分からない」「私は商学部だからITのことはエンジニアに任せる」などと甘いことを言っていては「技術とビジネスの両刀使い」がたくさんいる米国の企業と同じ土壌で戦うことはできない。」(p.79)

考えるべきは、

所与の組織や、個人の保身のための集合体として

日本社会が存在価値を見出しているのではないか。

次に、そのような社会が、国際競争力を高めるために本来使うべき

資源を≪無駄≫に使っているのではないか。

先日の情熱大陸に勝間氏が出ていたが、氏が日本社会の

≪効率化≫に必要性を説いていたが、我々が米国から学ぶべきことは

まだまだあるはずだ。

中島 聡『おもてなしの経営学 アップルがソニーを超えた理由』(アスキー, 2008)

2008年5月13日火曜日

14冊目 ジェフリー・S・ヤング・ウィリアム・L・サイモン『スティーブ・ジョブズ-偶像復活』(東洋経済新報社, 2005)

第一部がめちゃくちゃおもしろい。

といっても、発禁騒動などあり、どれほどの真実かは

問われるているので、真実に×75%ぐらいをかけて、読んでみとしても、

彼の青年期後期までの話が秀逸だ(読み物として)。

個人的には、もっとも彼の生に対する衝動の根源にあると感じるのは、

「両親について満足できる答えがどうしても見つからず情緒不安定に陥っていたし、精神的な真理を捜し求めていたスティーブに対して禅宗がそれなりに満足のできる答えを与えてくれたのだ。」(上p.55)

結婚式も禅宗の僧が取り仕切ったほど彼にとって禅は大きいのだ。

NYなどの本屋に行けば"ZEN"というコーナーがあり、

ファッションのようにも思えたが、彼にとってはそうではなさそうだ。

里親に育ち、生みの親を探し、自分がなぜ生まれてきたのか、

そんな悩みを抱えながら青年期はアイデンティティを模索していただろうに。

僕には、iPodの機能美がそのような葛藤や苦しみの果てに見える。

「周囲の期待、プライド、恥や失敗への恐れ――こうしたものは全てわれわれが死んだ瞬間に、さっぱり消え去ってしまう。最後に残るのは本当に大事なことだけだ。自分もいつかは死ぬんだと考えることは、失うことの怖さという落とし穴にハマらないもっとも効果的な方法だ。君達はすでに素っ裸だ。意に反して生きる理由なんてどこにもない」(下p.117)「お前がやりたいのは、本当にこんなことなのか?」(下p.66)

生き死に、生命を語り、人生の本質を語る彼を見ると、

起業家、経営者、デザイナーというような職業的名詞ではなく、

ただただ≪一人の男≫として魅力的なのだ。


さて、よく分からなかったのは、

「孤独を好み、自己陶酔型で、他人と接点を持たず、交友範囲は狭く、運動が苦手だった」(p.31)

らしいが、どうしてそんな偏屈で閉じこもった人が、奇才になり、カリスマ性を持ったり、

リーダーシップをとったり、組織を動かしたりできるのだろうか、と思う。

それは、社交的で、人付き合いがよく、人望があることこそが、リーダーにふさわしい

なんていうことが誤解だったのだろうか、と自問する。

孤独が好きだろうと、自分の世界に浸ろうと、チームの統率は関係ないし、

リーダーシップはもっと別のパーソナリティに関係している、ということなのだろうか。

以上、スティーブ・ジョブズに興味がある人必読の書と思います。



他方で、下記の書は、写真と少しの文章で上記書要約版といった感じです。


ジェフリー・S・ヤング・ウィリアム・L・サイモン『スティーブ・ジョブズ-偶像復活』(東洋経済新報社, 2005)


林 信行『スティーブ・ジョブズ 偉大なるクリエイティブ・ディレクターの軌跡』(アスキー, 2007)

2008年5月11日日曜日

13冊目 オーウェン・W・リンツメイヤー・林 信行『アップル・コンフィデンシャル2.5J(下)』(アスペクト, 2006)

先日の「上巻」に続き、今回は「下巻」。

今回はスティーブ・ジョブズ登場が少なく、むしろ11年間の

カムバックまでのアップルが正確に描かれているようだ。

「ディスカバリーチャンネル アップル再生: iPodの挑戦」



このDVDには、スカリーの時期の低迷とジョブズの再来と

アップルの復活が強いコントラストで描かれていたが、実際は

そうでもないようだ。

オーウェン・W・リンツメイヤー・林 信行『アップル・コンフィデンシャル2.5J(下)』(アスペクト, 2006)


それにしても、「ネクスト」「ピクサー」手がければなんでも

成功させてしまうんだな。ジョブズはまた、ギャップやディズニーの

取締役でもあることにも初めて知った。それにしても、コミカルで

ユーモアにあふれて、エネルギッシュで、アメリカのカルチャーというのは

なんだか魅力的だな。

インドの放浪のたびについては、まったく書かれていなかったが、

「17歳から毎朝「もし今日が人生最後の日だったら、今日やろうとしていることは本当にやりたいことか」を問い続けている」答えがNoと続けば…」(p.401)

なかなか、かっこいいこと実践してるやん。

2008年5月10日土曜日

12冊目 オーウェン・W・リンツメイヤー・林 信行『アップル・コンフィデンシャル2.5J(上)』(アスペクト, 2006)

まったくスティーブ・ジョブズの印象が変わった。

まだ、半分しか読んでないのに。

父が中東の政治学者だってことも、里親だってことも、

30歳でアップルから追放されたのも知ってたけど。

血を分けた妹が・・・だったなんて。



いずれにせよ、この人物像は、もうひとつのそれと表裏一体だと思える。

「スティーブは刺激物以外の何物でもなかった。傲慢で、無礼で、激しくて、注文が多い――完全主義者だった。未熟で、もろくて、感じやすくて、傷つきやすい一面もあった。精力的で、洞察力があって、カリスマ的だったが、たいていは強情で、頑固で、まったく信じられない男だった」byジョン・スカリー(追放した人ね。)(p.356)

または、

「スティーブは信じられないほど輝かしく壮大な目的意識を示すことによって、皆に共通の動機を持たせる並外れた能力を持っていた。リサ(開発していたPC)については、『宇宙をへこませてやろうじゃないか。宇宙にくぼみができるほど重要なものにっできるはずだ』とよく言っていた」byトリップ・ホーキンズ(リサのマーケティング計画担当マネージャー)

もちろん面識もないけど、なんだか見聞きした彼の印象、

たった数時間本を読むだけで、こんなにかわるとは。

≪人の印象を持つ≫とは一体どういう意味があるんだろうか、

と自問してしまう。それが雲のようなものであることには違いない。

だからこそ、どの人間も興味深い。

オーウェン・W・リンツメイヤー・林 信行『アップル・コンフィデンシャル2.5J(上)』(アスペクト, 2006)



余談だが、

日本人として、興味深かったのは、

「ソニーはアップルにとって憧れの企業であり、いつかはそうなりたいと思う企業だ」(p.57)と言明しているところ。

Steve Jobs Stanford Commencement Speech 2005



追記



2008年5月9日金曜日

Apple CF "ThinkDifferent" in Japan

Steve Jobs and Bill Gates Together: Part 1 of 7



ご存知iPodを作った、アップルの本を読んでるので ↑ 。

ふと、思ったのは。

大阪府の橋本知事がプロジェクトチームと部長の議論を

すべてマスコミに公開している。それはテレビカメラを通じて、

夕方のニュースを通じて、いま大阪では、何が議題で、

どういう意見があり、どういう方向にしたいのか、すぐわかる。

百聞は一見にしかず。

というか、素朴に思うが、すべての議会、行政の部会も、

youtubeにupすれば?

それが、インターネットの民主的な使い方だ。

それを≪正しくない≫といえるのは、抵抗勢力だけだね。

情報を持っていること=力を持っている人、

このイコールががなくなる世界はもう、すぐそこか。

2008年5月8日木曜日

10冊目/11冊目 H・D・ソロー『森の生活(上・下)』(岩波書店, 1995)

GWに見た映画「今を生きる」
http://movie.goo.ne.jp/dvd/detail/D111594378.html

その中に幾人かの詩人が出てくる。

彼のクラスには、ロマン派詩人キーツが飾られていたはず。

そこで、英米のロマン派詩人の作品を目にしたくなり、

その後、ヘンリー・デイヴィッド・ソローにたどり着き、

当時の「森の中での生活体験記」を、

現代日本の≪みどりの日≫に読んでみた。

いつの時代であれ、自分の生き方を貫き通すって、勇気のいることだと思う。

それはそれは、一言で表現しきれるものじゃない。

でも、あえてすれば、妥協しない生き方とは、

ナーイブ言い方をすれば純粋、

自覚して実践すれば≪高潔≫だと思う。

いつの時代も少数派だが、そういう生き方してる人はいいね。



H・D・ソロー『森の生活(上・下)』(岩波書店, 1995)



余談だが、

科学と詩的感覚の関係について興味がある方は、

ご存知ドーキンスの中でも、この著書へ。

2008年5月3日土曜日

フォトリーディングできる本とそうでない本

外を見れば、ゴールデンウィークではないかー

率直に言おうではないか。このような天気のいい、

のんびりしたそよ風が吹く、午後の陽だまりにいて、

喜び勇んでフォトリーディングなどする者など・・・いない!



それでなくても、詩集はフォトリーしないし、



科学の一般書も同様、



写真集なんぞもちろん。


ひとえに読書といえども、読む目的、書籍の性質・種類、

により方法論は様々。


使い分けよう。

2008年5月1日木曜日

9冊目 勝間和代『お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践』(光文社, 2007)

金融の知識を網羅的に、新書の版にまとめ込んだ、一冊。

入門書としては最適、適時リンクも紹介されている。

資産運用は資産ができてから、と思っている方はすぐに本書を。

本書は金融・経済の正しい知識の普及・啓蒙活動の目的を持つ。



勝間和代『お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践』(光文社, 2007)

参考文献として紹介されていたのは、













ちなみにジョージソロス『ソロスの錬金術』絶版のためか、

古本が9000円超えている。これは高いでしょう。

文庫がでるのか、プレミアがつくのか。

個人的には、「セイヴィング キャピタリズム」

興味深い。以下、内容紹介

「20世紀初頭には活気のある開放的な金融市場が広範な繁栄を創造したが、その後、大恐慌の間に「大反動」が到来した。市場とは何をするものなのか、誰が利益を得るのか、そして本当は誰が市場を制限ないし閉鎖したいと欲しているのかについて、より深く理解されない限り、それはまた起こりうるし、起こるであろう。本書は、右派だ左派だといった伝統的なイデオロギー的議論を打破して、新しい理解の枠組みを示し、生産性に優れた資本主義の可能性を広めるものである。」

盲目的に行動してみる

フォトリーディグを始めた人、挫折しかかっている人、

すでに挫折した人。様々いると思うが、

本当に読めているのか、実感もないのに、

一ヶ月やってみるというのも、実は盲目的に信じてみる

という覚悟と決断がなければできないな

と思ってしまう。


「本当なんーそれ、フォトリーディングって

なんかうさんくさいわー、絶対せんしー」

というような周りの声に、動じず、之日々実験。


同様の、一見信じがたいが新しい方法論で

英語学習に一つの道を作った本を紹介したい。



辞書なんていらない、飛ばし読んでオッケー

そのうち、ペーパーバックなんて楽勝に読める。

そう断言するのは、SSS英語学習法研究会:http://www.seg.co.jp/sss/

の酒井邦秀氏。常識と迷信をかなぐり捨てて、

以下の方法論を提示する。

「和訳などせずに、ぼやっとした理解で放っておき、たくさん読むうちにいつかその霧が晴れて澄明な理解に変わるのをじっくり待つ――そういう我慢が必要だと思います。」(p.175)


気が付けば、英語が読めるようになっている。

そういう体験をしたい方へ。速読ではなく、多読です。

両方したらどうなるのだろう。コラボだな。

8冊目 神田昌典『成功者の告白―5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語』(講談社, 2006)

初めてこの本を買ったとき、

それはフォトリーディングの監訳をしているのが神田氏だから

という理由だけだった。きっと、成功者として、自分が

以下に幸せか、経済的、物質的富に満ち溢れているのか

自慢していると思っていた。が、まったくの邪推だった。



自分の数少ない経験にもかかわらず、起業、経営、家庭、親子、

失敗、病気、挫折、愛や意志、怒りについて、またその関係について、

今まで自分が考えてきたことがエッセンスとして表現されているように

思えた。共感できる。本書を開けば、そこには至言。



「経営と家庭は密接な関連性を持っている。」(p.328)

この言葉に、ピンときた方へ、本書を。

「妻は本当の子供を育て、僕はチームを育てるという仕事をしていたんだな。妻が帰ってきたら、僕らは同じ事をやっていたんだね、そう言ってみよう。」(p.258)

心から、そう言いいたい方へ、本書を。



神田昌典『成功者の告白―5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語』(講談社, 2006)