2008年6月6日金曜日

22冊目 斉藤孝・梅田望夫『私塾のすすめ』(ちくま新書, 2008)

そよ風にあったような爽快感と、

その風景の素敵さ、それが本書を一読して

もつ心象であったことは、深く心に記憶に刻み付けたい。

しかし、内容は風の如くさわやかなものではなく、

激情と怒りが行間から伝わってくる、怒りの書でもある。

・「時代の変化」への鈍感さ
・これまでの慣習や価値を信じる「迷いのなさ」
・社会構造が大きく変化することへの想像力の欠如
・「未来は創造し得る」という希望の対極にある現実前提の安定志向
・昨日と今日と明日は同じだと決め付ける知的怠慢と無気力と諦め
・若者に対する「出る杭は打つ」的な接し方

これらが、斉藤氏と梅田氏が戦っている「まったく同じのもの」の正体だ。

日本社会の閉塞状況に危機感を抱き、変える意志を持たれよ、大人たち。

このメッセージに共感でき、かつ《行動》できるかどうか、それが分水嶺だ。

斉藤孝・梅田望夫『私塾のすすめ』(ちくま新書, 2008)

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